こんにちは、システムライフ(SL)大学です。SL大学とは2022年に立ち上がった社内教育機関で、毎月勉強会を開催しています。その一部を学習ノートとして公開いたします。

WMSのマスタ管理をまとめるシリーズ。
荷主・寄託者マスタ
荷主と寄託者の違い
「荷主」と「寄託者」は一般的には同一なので、WMSのマスタ管理としては「寄託者マスタ(または荷主マスタ)」が1つあれば事足ります。ただ、荷主マスタと寄託者マスタを別々に設ける場面もあるため、まずは言葉の定義を整理しましょう。
■荷主 :広い意味で「荷物の持ち主」を指す言葉。倉庫業者との契約関係のニュアンスは含まない。
■寄託者:倉庫業者と寄託契約(荷物を預ける契約)をした人。倉庫業者にとっての請求先であり、実績集約単位(まぁだいたい)。
荷主と寄託者が一致しない場面とは、「荷主は法人名義だが、在庫の寄託者は部門単位」「物流業者Aからの依頼で、メーカーBの荷物を預かった(寄託者が物流業者A、荷主はメーカーB)」など。
荷主マスタ・寄託者マスタの使い分け
たとえば上記に挙げた「荷主は法人名義だが、在庫の寄託者は部門単位」のケースを考えると、「請求ルールは寄託者(部門)単位でコントロールしたいが、取扱い商品は全社共通(法人単位でコントロールしたい)」といった要件があり得ます。こういった場合は、荷主マスタと寄託者マスタを別々に設け、商品マスタは荷主コードに紐づける形で登録します。(寄託者マスタ1本だと、すべての寄託者コードに対して同じような商品マスタ登録が必要になる)
荷主と寄託者が1対nの取引形態で、荷主単位でコントロールしたい(or したほうが良い)情報がある場合に、荷主マスタ・寄託者マスタをそれぞれ設けるイメージです。
荷主・寄託者マスタでコントロールする情報とは
上述の説明のとおり寄託者=請求先なので、請求管理まで行うWMSであれば、寄託者マスタには(一般的な販管システムの得意先マスタと同様に)請求関連の項目を持たせます。
≪寄託者マスタに設定する項目の例≫
・住所情報(報告書や請求書などに印刷する)
・使用する帳票の様式(寄託者指定の帳票様式がある場合)
・請求処理に必要な情報(税計算の端数処理、請求/入金サイト) など
これに加え、WMS特有の設定項目として、
・保管料計算に必要な情報(●期制、●●建て+それに準じた設定単価)
・荷役料計算に必要な情報(●●建て+それに準じた設定単価)
・運送料計算に必要な情報(●●建て ※設定単価は距離や区間ごとの設定が必要なので寄託者別運賃マスタ等で管理)
なども設定します。尚、保管料や荷役料の単価は、寄託者別ではなく商品別に設定しているケースもあるため、その場合は商品マスタに設定項目を持たせます。荷主マスタと寄託者マスタを別々に設ける場合は、荷主コードに紐づける形で寄託者マスタを登録します。
荷主・寄託者に紐づく、その他のマスタ
物流倉庫にとって「商品」や「納品先(出荷先)」は、荷主または寄託者に準拠した情報です。なので、「商品マスタ」「納品先マスタ」は、荷主/寄託者コードに紐づける形で登録します。余談ですが、荷主とオンライン連携する場合は、商品コード・納品先コードは荷主からデータで受け取ることになるため、コードは同じものを使用するか変換テーブルを設ける必要があります。
また、上述のとおり寄託者マスタ単体では運賃の単価設定ができないため別途「運賃マスタ」を設けることになりますが、これについても荷主/寄託者コードに紐づける形で登録します。
≫関連ノート:WMSのマスタ管理~運送機能編
≫関連ノート:




