こんにちは、システムライフ(SL)大学です。SL大学とは2022年に立ち上がった社内教育機関で、毎月勉強会を開催しています。その一部を学習ノートとして公開いたします。

販売先に量販店を持つ卸業者から要望としてよくあげられる「EOS連携」について、基礎知識を纏めます。
そもそもEDIの仕組みとは
双方の企業で通信ソフトを契約し、通信プロトコルを決めて構築する
EOS受注では、Web-EDI受注で行われるような「受発注専用システム(サイト)からCSVデータ出力→自社受注システムでCSV取込」という作業は不要です。
では、EOS受注時に「どのようにして取引先が作成した注文データを自社システムで受け取るか」ですが、これにはまず通信ソフトが必要になります。通信ソフトは、データ送信側(発注企業)・データ受信側(受注企業)それぞれでソフトウェアベンダーと契約するため、必ずしも同じベンダー・同じソフトウェア製品を使うわけではありません。重要なのは「通信プロトコル」というデータ通信のための技術ルールのほうで、互いのシステム間でEDI連携を行うことが決まると「どの通信プロトコルを採用するか」を決めることになります。
BtoBのEDI構築で使われる通信プロトコルは、有名どころでは「JCA手順」「全銀手順」などのレガシー系のほか、専用線を使わない「流通BMS」などです。(EOSに限定するとJCA手順が多い印象)
EDI連携時のデータファイルの動き(一例)
実際のEDIデータ連携時のデータファイルの動きは、受発注を例にとると下記のようなプロセスになります。
①データ送信側の基幹システム処理
…システムで発注データを登録すると、通信ソフト用のデータファイルが生成され、所定の場所に置かれる
②データ送信側の通信ソフト処理
…予め定めた通信プロトコルを使い、相手にデータファイルを送信する
③データ受信側の通信ソフト処理
…所定の場所に、通信ソフトで受信した受注データファイルが生成される
④データ受信側の基幹システム処理
…上記の受注データファイルを、任意のタイミングで基幹システムに取り込む
②でデータファイルを送信するタイミング(リアルタイム方式 or ●分間隔のバッチ方式)は、EDI構築時に双方の企業間で予め合意しておきます。④で基幹システムにデータを取り込むタイミングは、受注企業側のシステムの作り方次第です。
受信したデータファイルは企業毎にフォーマットが異なる
上述のとおり、EOSデータの出どころは一般的に発注企業の基幹システムです。システムメニューに「発注入力」のようなものがあり、そこからデータエントリーするわけですが、発注入力する項目やそこに設定される各種コード・区分値は、当然ながら企業ごとに異なります。上記プロセス③の「通信ソフトで受信し生成された受注データファイル」は、各企業ごとに項目の並びやコード・区分値が異なるのです。
このため受注企業側では、④で基幹システムに取り込み処理を行う前に、何らかのデータ変換作業を行うことになります。複数社とのEOSデータ連携を構築する場合、自社で定義した受注データフォーマットにいちど変換したうえで(項目マッピングやコード変換など)、複数社ぶんまとめて取り込む形がスタンダードかと思います。
先方の受注データ様式を自社定義の受注データ様式に変換するということは、EOS取引先ごとにプログラムを用意しなければならず、これがEOS連携のシステム開発コストを増大させる原因となっています。提案の際は、個別開発費を抑えるためのマッピング機能を持つEDIソリューションを組み合わせるなど、工夫が求められる領域です。※大手量販などはEOSの送受信フォーマット(定義される項目など)はだいぶ標準化されてきたが、それでもコード変換処理は必要
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