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2023.06.23

運送業界向け

運送システム

デジタコ・日報

運転日報を電子化する方法3つと、実現されること

運転日報は運送業などで記録・保管が義務付けられていますが、紙ベースでの管理は時間と労力がかかり、業務負担の大きさに悩む管理者の方も多いでしょう。運転日報を電子化することで、手書きによる課題を解決することができます。この記事では、運転日報を電子化する3つの方法と、電子化によって実現できることについて解説します。

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運転日報の基礎知識

業務のたびに記録する運転日報ですが、そもそもなぜ記録する必要があるのでしょうか?

運転日報とは?

運転日報とは、事業者が所有している車両の使用内容を記録するものです。一般貨物自動車運送事業者等は、貨物自動車運送事業輸送安全規則により記録・保管が義務付けられており、保管期間は最低でも1年間とされています。

運転日報は、交通事故や法令違反時の運転記録として取り扱われるだけでなく、日々の労務管理や業務改善のための分析材料という役割があります。

運転日報の記載項目

法令により運転日報には記入すべき項目が定められています。一般貨物自動車運送事業者の記載項目は以下のとおりです。

・運転者の氏名
・自動車登録番号、または自動車を識別できるその他の表示
・乗務開始/終了日時と場所
・主な経過地点、走行距離
・運転を交代した場合は、その場所と日時
・休憩や睡眠をとった場合は、その場所と日時
・貨物の積載、集荷状況等(車両総重量8トン以上、または最大積載量5トン以上の事業用自動車に乗務した場合)
・交通事故や著しい遅延、その他異常事態の概要と原因

一般貨物自動車運送事業者ではなく、一定数以上の車両を所有する一般企業の場合は、上記ではなく「道路交通法施行規則」に基づいて運転日報を作成します。

手書きの運転日報の問題点

これまでは、運転日報はドライバーによる手書き作成が主流でしたが、この運用には以下のような問題点が多く見られました。

・文字が読みにくい、誤字脱字
・作成に時間がかかる
・集計、転記作業に時間がかかる
・記入ミスなどのヒューマンエラー
・正確性や検索性が悪い
・保管場所をとる

人によっては文字に癖があったり、忙しいからと殴り書きされるなど、管理者が記入内容を読めずに正しい情報を把握できない場合があります。そのぶん集計や転記作業に時間がかかるほか、ドライバーが業務終了後に思い出しながらまとめて書くケースも多く、正確性に欠くことがデメリットです。

また紙での保管になるため、過去の日報を照会する際は管理者の記憶を頼りに書類を探さなければならず、時間がかかります。ドライバーの数が多いほど、広い保管場所も必要です。

運転日報を電子化する方法3つ

運転日報は、デジタル管理することで業務を大幅に効率化できます。運転日報を電子化する3つの方法を見ていきましょう。

Excel

表計算ソフトのExcelを使用すれば、運転日報を手軽にデジタル化できます。インターネット上で公開されている無料のテンプレートを活用すれば、ほとんどコストがかかりません。

デメリットは、日報ごとにファイルが分かれるためデータの一元管理が難しいこと。また、業務後にまとめて入力作業を行うことから、記録内容が曖昧になる可能性もあります。外出先でスマホから入力することもできますが、画面が小さくて入力ミスが発生する可能性もあるでしょう。

運転日報アプリ

運転日報アプリでは、乗車・降車の時刻、休憩・休息時間、荷積みなどの情報をスマホから入力できます。リアルタイムに入力できるため情報の正確性が上がるほか、GPS機能の活用でドライバーの入力作業を簡素化することもできます。

ただし、アプリへの入力作業の手間は残るため、完全な省力化には繋がりにくい方法です。

運転日報システム

運転日報システムを活用すれば、デジタコデータをもとに運転日報を自動作成できます。点呼システムなどともデータ連携できれば、日報作成にかかる時間を大幅に削減することが可能です。

デメリットは導入コストがかさみがちな点で、自社のニーズや業務体制に合ったシステムを選ぶことが重要です。とはいえアナログ業務の割合を大きく下げられるのは間違いなく、生産性向上による人件費・残業代削減も期待できます。長期的に見て費用対効果は高いといえるでしょう。

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運転日報の電子化で実現されること

運転日報を電子化することで、以下の3つを実現することができます。

正確なデータ取得

運転日報をデジタル化すると、情報の精度が大幅に向上します。GPSやデジタコの位置データや時間データを活用することで、ドライバーの記憶違いや記入漏れ、誤字脱字を防ぐことができ、運行状況を正確に記録できます。

容易なデータ検索・分析

日報データが電子化されると、検索や分析が容易になります。クラウド型の運転日報システムを使えば、全車輌・全日程の日報情報をリアルタイムで一元管理されるため、月報や分析資料などが簡単に作れるようになります。

事務作業の効率化

運転日報のデータは、請求業務や傭車先への支払業務、乗務員の手当計算や月次の売上集計など、事務作業にも役立てられます。さらに、点呼ソフトなどのデータを活用することで、運転日報作成をさらにスピードアップすることも可能です。

運送管理システムで運転日報以外も一緒に効率化

運転日報を電子化する際には、運送管理システムを検討するのもおすすめです。

運送業では、配車管理や原価管理などIT化が進みづらい業務領域が数多くあります。運転日報の記録・管理に特化したシステムも良いですが、様々な機能が組み合わさった運送管理システムを活用すると、全体業務が無駄なく効率化されます。

例として、運転日報データを軸に売上、傭車、運行経費、運行手当などの情報を一元管理するやり方があります。車輌経費や整備入力も同じシステム内で行えば、車輌の原価を明確に把握でき、売上/車輌ごとの損益把握や事業改善に役立てることも可能です。

運送管理システムの導入により、運転日報の電子化のみならず、あらゆる管理業務の効率化と経営の最適化を実現できるでしょう。

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まとめ

運転日報は運送業などで記録が義務付けられているものですが、従来のような手書きするやり方ではヒューマンエラーが起きるほか、管理や検索が難しいという課題がありました。

運転日報を電子化すれば、正確なデータ取得、容易なデータ検索・分析、事務作業の効率化が実現できます。電子化方法としてはExcelや運転日報アプリ、運転日報システムがあげられますが、売上や原価管理なども行える運送管理システムを利用することで、運転日報だけに限らず、幅広い管理業務のデジタル化を実現できます。これを機に、自社に適した電子化の方法をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

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