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SL大学|物流センターの分類と業務的特徴~DC編

SL大学2023.4.28

こんにちは、システムライフ(SL)大学です。SL大学とは2022年に立ち上がった社内教育機関で、毎月勉強会を開催しています。その一部を学習ノートとして公開いたします。

システムライフ大学

物流センターシステムを作る際の基本的な前提条件、物流センターの分類と業務的特徴を整理します。

物流センターの種類

物流センターはモノの入出荷業務を基本機能として、在庫保管や流通加工の有無などでいくつかに分類できます。代表的なのが、在庫型センターのDC(ディストリビューションセンター)と、通過型センターのTC(トランスファーセンター)。サプライチェーンでは、複数のDC・TCを経由しながらモノが流通していくことも多いかと思います。

DC・TCのほか、流通加工機能を持つ在庫型センターのPDC(プロセスディストリビューションセンター)、EC事業に必要な機能設備を完備したFC(フルフィルメントセンター)も代表的。

DC向け物流システムの前提条件

センター運営上の特徴・問題になりやすいこと

・在庫を保管する倉庫=大きめの建屋が必要(なので郊外や流通団地にありがち)
・倉庫家賃や人件費などの運営コストが固定化する
・法令遵守する必要がある(劇毒物は鍵付き保管庫に保管するなど)

上記の手間やリスクを負いたくないメーカーは、3PL業者にDC業務を委託することがあります(いわゆるメーカー物流、在庫の所有者はあくまでメーカー)。

センターで発生する特徴的な作業 ※システム要件に影響大

■在庫管理
→ロケーション管理(保管効率やピッキング効率を上げるため)、先入れ先出し(不良在庫発生を防ぐため)、在庫補充(欠品防止&適正在庫維持のため)、棚卸業務(帳簿差異や在庫金額を明らかにするため)などが発生する。センター規模により入出荷管理と入出庫管理を分けることも。
■ピッキング・仕分け業務
→広大な倉庫を探し回りながら出荷商品をピッキングするため、ピッキング効率アップが重要。なのでDCではトータルピッキングで一度棚出し後にシングルピッキング(納品先別仕分け)を行ったり、ロケーション管理によるピッキング導線最適化などに取り組むことが多い。

派生型DCと機能的特徴 ※システム要件に影響大

DCは、出荷のハブ拠点となることが多くなります。入出荷先の物流センターとの関係性のなかで、「マザーセンター」や「集約センター」など呼び名が変わったりするほか、特徴的な機能を持つ派生型DCがいくつか存在します。

■地域配送の拠点となるDC
→RDC(リージョナルDC)。在庫をバラなどに小分け(荷姿変更)する機能を持つ。
■ラストワンマイル配送の拠点となるDC
→FDC(フロントDC)。納品先別仕分け・荷合わせなどの機能を持つ。
■流通加工を行うDC
→PDC(プロセスDC)。出荷前に、在庫を組み立てて製品/半製品を作る機能を持つ(家具や自動車部品など)。


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