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SL大学SYSTEMLIFE-UNIVERSITY

SL大学|倉庫間移動の前提知識&機能要件

SL大学2023.11.7

こんにちは、システムライフ(SL)大学です。SL大学とは2022年に立ち上がった社内教育機関で、毎月勉強会を開催しています。その一部を学習ノートとして公開いたします。

システムライフ大学

在庫の保管倉庫を変える際は、通常のロケ移動とは処理が異なるので纏めます。

倉庫間移動が発生する背景とは

倉庫間移動=在庫の保管倉庫(センター)を変えることを指し、基本パターンとしては、DC→別のDCまたはTCへの移動と理解しておけば良いです(DC、TCの違いは別ノート参照)。倉庫間移動が発生する背景には、主に以下のような事情があります。

■保管スペース不足
■季節・気温の変化(例えばチョコレートは、夏はチルドセンター、冬は常温センターで管理する)
■倉庫の移転・閉鎖
■輸送効率の向上(販売店の増加に伴いその近隣に新規倉庫を立てた、など)
■欠品時や、売れ筋商品を売れる地域に移動(東日本 → 西日本など)

倉庫間移動の機能要件とは

基本的には、ただの入出荷処理

倉庫間移動は、単純に出荷→入荷の作業であり、入出荷先を(取引先ではなく)倉庫とするだけです。システム運用としては移動元倉庫と移動先倉庫でそれぞれ、

移動元倉庫:移動先の倉庫を出荷先として出荷伝票を作成し、出荷指示を行う
移動先倉庫:上記の逆で入荷伝票を作成し、入荷を行う

のようなフローとなります。出荷伝票作成と同時に受入側の入荷伝票を自動作成する手法もあります。

機能実装時の注意点メモ

■ロットや入荷日がデータとして必要(メーカーからの入荷ではないので、先入先出を遵守するため)
■移送中在庫の管理が必要
→移送中の在庫は販売可能在庫に含めなくて済む
→移送後は在庫になる入荷予定なので、過剰発注を防げる
→移送中在庫の棚卸が可能になる(棚卸はドライバーが実施)
■季節で温度帯を変える商品は、移動先で入荷検品エラーとならないよう考慮が必要
■移送中在庫の棚卸計上先を決めておく(発送基準なら移動先倉庫、到着基準なら移動元倉庫)


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