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SL大学|効果的なロケ管理のツボ②品目属性・ロット

SL大学2023.6.14

こんにちは、システムライフ(SL)大学です。SL大学とは2022年に立ち上がった社内教育機関で、毎月勉強会を開催しています。その一部を学習ノートとして公開いたします。

システムライフ大学

WMS構築と同時に良いロケーション管理を運用設計するための、基本的な考え方を3回に分けてまとめます。今回は、ロケーションを決める単位となる「品目属性・ロット」についてです。

ロット=在庫を品目属性で括ったもの

別ノートにて、ロケーション管理は「どの在庫をどこに住まわせるか」を考えることであり、「どの在庫」というのは「ロット」という括られた単位であることを説明しました。ではこの「ロット」をどのようにして括るかです。基本的には、下記のような品目属性を使います。

≪品目自体の属性≫
・品目の大/中/小分類(格納やピッキング作業の効率アップに必要)
・温度帯(品質保持のために必要)

≪同じ品目でも変化する属性≫
・製造単位(いわゆる製造ロット、トレーサビリティに必要)
・産地(格納やピッキング作業の効率アップに必要)
・製造日や入荷日(先入先出を行うために必要)
・賞味期限や消費期限(出荷可否判定のために必要)

ロット運用で考えるべきこと

ロットの括り方は最初に決める

上記すべての属性を使ってロット分けするのは、あまり現実的ではありません(荷役の単位が小さくなり、作業負荷も運用難易度も上がる)。実際のWMS構築では、どの品目属性を使ってロットを括るかを最初に決めることになります。なお、ロットの括り方を後から変更するのは非常に困難です(最初は産地で括ってたけど途中から産地+製造単位にする、みたいな)。

属性情報をどのようにして可視化するか

WMSでは様々な作業指示をロット単位で行うので、庫内作業者は、どの在庫がどのロット(品目属性)であるかを見分ける必要があります。そこでよく使われるのが、在庫ラベル。製造日や入荷日などの目に見えない属性情報を、ラベルに表示したりバーコードに埋め込んだりして、ハンディなどで運用します。ラベル運用には、貼付する手間やコストの問題などがあるので、ロットの括り方を検討する際には属性情報をどう可視化するかまで併せて考えなければなりません。

尚、ラベル貼付の手間/コストへの対応策として、サプライチェーンの上流に位置する企業(製造メーカーや卸)にソースマーキングを依頼する、というやり方もあります(その会社の仕事が増えることになるので難しい場合も多いけど)。


≫関連ノート:ロケーション管理の必要性と注意点
≫関連ノート:効果的なロケ管理のツボ①ロケーション属性