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SL大学|RFIDシステムの企画に必要な基礎知識まとめ
SL大学2024.6.11
こんにちは、システムライフ(SL)大学です。SL大学とは2022年に立ち上がった社内教育機関で、毎月勉強会を開催しています。その一部を学習ノートとして公開いたします。
RFID活用のお問い合わせや提案が増えているので、システム企画に必要な基礎知識をまとめます。
RFIDのメリット・デメリット
メリット
バーコードは印字情報(白と黒の縞模様)を認識する方式ですが、RFIDは電波をキャッチすることでタグを認識します。バーコードと違って1つずつ手元まで接近して読み取る必要がないため、「一括読み取りができる」「遠いところの荷物も読み取れる」「箱の中にある荷物も読み取れる」など、読み取りにかかる手数の少なさがメリットです。また印字情報を認識するわけではないので汚れを気にする必要がなく、RFIDの中身を書き換えて再利用できるという特徴もあります。
デメリット
バーコードと比較して導入コストは高め(※最近は書籍にも使用できるくらいのコスト感にはなっている模様)。また金属や水に弱く、 電波に影響を与える(=電波を吸収したり拡散したりする)ものにも弱いです。このためRFIDタグを装着する商品・装着する場所は選ぶ必要があります。これらの解決策として、金属の影響を受けにくいタイプのRFIDタグを選んだり(ただし費用アップ)、紐を付けるなどして金属や水と隙間を作ったりします。
※医療機関などへの導入時は、施設に申請が必要だったりするので注意(電波が弱いタイプだとOKの場合も)。
RFIDの通信距離
アクティブ方式
パッシブよりも通信距離が長いのが特徴。電池を内蔵しており、定期的な電池交換を必要です。輸送コンテナなど、電波の強度(障害物があっても遮断されにくく距離が遠くても読み取れる)が必要なものに使用されます。
パッシブ方式
アクティブよりも通信距離が短め。電池を内蔵しておらず、定期的な電池交換を必要としないので費用も安価となります。身近では、書籍や衣料品などに使用されています。
RFIDの設定の注意点
バーコードと違って電波方式なので、不必要なデータ(読み取らなくていいRFIDタグ)を読み取ってしまうことがあります。このような場合、スキャン端末(RFIDリーダー)側の通信距離を適切に設定することで回避できる可能性があります。
またRFIDリーダーを複数人で使用する場合は、チャンネルを設定することで、誰のリーダー照射による応答電波かを判断できます(不必要なデータを読み取らない)。チャンネル設定では、周波数帯を被らせないよう考慮をしておくと良いかと思います(周波数帯を1 → 4 → 7のような感じで3ずつ離すなど)。
≫関連ノート:RFID活用の落とし穴と、回避方法
≫関連ノート:
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