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2025.10.17

物流業界向け

SL大学|小学生でもわかる「SKU」

こんにちは、システムライフ(SL)大学です。SL大学とは2022年に立ち上がった社内教育機関で、毎月勉強会を開催しています。その一部を学習ノートとして公開いたします。

システムライフ大学

特にアパレル商品を取り扱う倉庫で頻出する「SKU」について、基礎知識をまとめます。

SKUとは何か

SKU=「最小の在庫管理単位」とよく表現されます。が、言葉だけではピンとこないため、具体例を挙げてみましょう。SKUを理解するために一番分かりやすいのは、アパレル商品です。

アパレル商品の注文データとは

たとえば通販でTシャツを買う場面を思い浮かべてみます。商品一覧(色んな形やデザインのTシャツ)をチェックして欲しいアイテムを選んだら、「色」「サイズ」を指定してカートに入れるのが一般的です。注文確定すると、「品番:XYZ123/色:ネイビー/サイズ:M/数量:1枚/単価:2,000円/…」という注文データが出来上がります。これはtoC通販の例ですが、アパレル店舗の仕入=toB注文であっても注文データ形式はほぼ変わりません(数量が何十枚、という単位になるだけ)。

注文を受けた側は、注文商品の在庫確認や出荷指示が必要

アパレル卸やメーカーは注文データを受け取ると、在庫の有無を確認したり、倉庫に出荷指示をかけたりします。この例では「品番:XYZ123/色:ネイビー/サイズ:M/数量:1枚/…」という注文データなので、そもそも「品番×色×サイズ」で在庫データ管理を行っておかないと、在庫確認や倉庫への指示ができません。この倉庫にシステム導入する際は、「品番」「色」「サイズ」ごとに入出荷処理して在庫を管理しなければならない、ということです。

この入出荷処理する単位のことを「SKU」と呼び、今回の例ならSKUは品番ではなく、「品番×色×サイズ」となります。アパレル商品すべてがそうとは限らず、仮に色別に品番が異なるなら「品番×サイズ」がSKU、カラー展開はあるがフリーサイズ一択なら「品番×色」がSKUです。

SKU管理とロット管理の違い

SKUとは別に、在庫を管理する単位として「ロット」があります。ロット管理する品物として代表的なのが食品です。同じ品番でも賞味期限が古いものから出荷しないと、期限切迫による不良在庫の発生や顧客からのクレームに繋がりかねません。それを避けるために、在庫を賞味期限別(場合によっては入荷日も)に管理し、先入れ・先出しの出荷業務を行う必要があります。このように在庫をある特定の条件でまとめる単位のことをロットと呼びます。

SKU管理とロット管理は、共存します。今回の例で言えば、「品番:XYZ123/色:ネイビー/サイズ:M」を先入れ先出しするために、製造日別などでロット管理するのです。

SKUは品物を一意に特定するための単位、ロットは在庫をひとまとめにする単位と覚えておくと良いかと思います。

SKU管理下での販売システム連携

たとえば納品書や請求書発行は販売システムが担い、在庫システムの出荷データを連携するシステムフローを構築したとします。上記の例で言えば、品番:XYZ123/色:ネイビー/サイズ:M/数量:1枚/単価:2,000円/…」という出荷データが販売システム側にいくわけですが、伝票にすべての情報を記載する場合はその考慮が必要です。具体的には、販売システム側にも「色」「サイズ」という情報項目を設けたり、品番に色・サイズ名称をくっつけた形で販売システムにデータ連携するなど。

在庫と切り離された販売システムの場合、品番さえあれば伝発(金額計算)できることも多く「品番/数量/単価さえ受け取れたらOK」という要件もあり得ます。このあたりはよくヒアリングしたうえで仕様を決めていきます。


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