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SL大学|運送会社の基本業務①受注~配送計画編

SL大学2023.10.5

こんにちは、システムライフ(SL)大学です。SL大学とは2022年に立ち上がった社内教育機関で、毎月勉強会を開催しています。その一部を学習ノートとして公開いたします。

システムライフ大学

基本に戻って、運送会社の業務の流れをスローモーションで整理するシリーズ。

受注(配送注文)処理

配送業務は、配送注文を受けるところからスタートします。このときに受注担当者が確認する項目としては、以下を基本形として覚えておくと良いです。

・荷物をどこからどこに運びたいのか(発着地と距離)
・荷物をいつ預かっていつまでに運べば良いのか(日時と緊急性)
・どんな荷物か(重量/サイズ/数量、冷凍冷蔵などの特殊要件)

これをベースに、運送会社の事業の特徴ごとに注文仕様が変化していくイメージです(ルート配送であれば、基本契約で荷物の内容や発着地を取り決め、日次注文で数量のみ確認するなど)。配送料金については、一般的には運賃表をもとに受注時点で決定されますが、運賃未確定のまま運行して実費額で請求することも稀によくあるので(?)、あわせて覚えておきましょう。

配送計画

ここからの作業は、受注担当者→配車担当者にバトンタッチされます。

運送要件の評価

トラック輸送の場合、上記受注情報から「どのタイプの車輌が必要なのか」をまず判断する必要があります(※ここでいう車輌とは、●トン車とか、冷蔵/冷凍車などの車両種別のこと)。ちなみに定期便の場合だと運送要件は常に同じなので、日次業務としては省略されることになります。

配車

車輌タイプが決まれば、次に配車です。配車=車輌/ドライバーを注文に割り当てる作業のことで(※ここでいう車輌は1台1台のトラックを指す)、このとき配車担当者が押さえるポイントについては、別ノート「配車はなぜ属人化するのか?」にまとめたとおり。なお定期便についても毎回同じドライバーが担当するわけではないので、配車行為は必要になります(このあたりの話は別ノート参照)。

場合によっては、配送車輌が決まり次第、お客様に車番連絡を行うこともあります(よくあるのは自衛隊など特定の車輌しか入れない場所に配送するとき)。

傭車(同業他社への依頼)

毎日たくさんの配送注文を捌いていると、依頼を受けても必要とする車輌タイプが自社になかったり、その日対応できる自社車輌がないケースも出てきます。そういうときに傭車便(同業他社の車輌)を使うのですが、言葉は違っても、本質的には配車で自社車輌を割り当てるか他社車輌を割り当てるかの違いです。なお、傭車先の事務所では、上記「配車」と同じ作業が行われることになります(なので傭車先から車番連絡があったりする)。

運送計画の策定

ここまでの流れで、どの注文分をどの車輌/ドライバーに配送してもらうかが決まりました。あとはドライバー(または傭車先)にその内容を指示するだけなのですが、発着地や時間のほかに、休憩時間や経路の指示まで必要になるケースがあります(基本的には2泊3日以上の長距離便)。なのでそれらを運行指示書に取り纏める作業を行います(運行指示書については別ノート参照)。

そして運行指示書を受け取ったドライバーが実際に配送を行い、配送完了後に請求業務を行う流れです(別ノートにまとめます)。


≫関連ノート:配車はなぜ属人化するのか?
≫関連ノート:ルート配送のシステム化パターン
≫関連ノート:運行指示書のルールとシステム化について
≫関連ノート: