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SL大学|物流倉庫で送り状を発行するタイミング

SL大学2023.2.24

こんにちは、システムライフ(SL)大学です。SL大学とは2022年に立ち上がった社内教育機関で、毎月勉強会を開催しています。その一部を学習ノートとして公開いたします。

システムライフ大学

物流倉庫では、どのタイミングで送り状を発行・貼付するのがよいのでしょうか。

物流倉庫における送り状発行・貼付パターン

ケース出荷の例

例①ピッキングしながら送り状を貼付する
納品先別ピッキングの場面で使用する手法。例えば、商品A:10c/s、商品B:20c/s、商品C:10c/sという出荷指示に対し、事前に送り状ラベルを40枚(商品Ax10枚、商品Bx20枚、商品Cx10枚)発行します。これをピッキングリストの代わりとし、ピッキングしながら送り状を貼付していきます。

例②仕分け後に送り状を貼付する
トータルピッキング→納品先別仕分けの場面で使用する手法。送り状を事前に発行しておき、総量出庫後、仕分けエリアで店舗別(納品先別)仕分けを行った段階で1c/sずつ送り状を貼付します。仕分けする納品先が多いと、宛先カルタ取りの手間や貼り間違いのリスクが増えます。

梱包出荷の例

例③ピッキングリストを出すタイミングで発行する
ピッキングリストと一緒に送り状を発行し、ピッキング・梱包が終わったら外装に送り状を貼付します。作業者はピッキングリスト+送り状を複数セット持ち運びながら作業することになるため、例②と同じく、宛先カルタ取りの手間や貼り間違いリスクが生じます。これを回避する手法の1つに、一体型帳票(ピッキングリスト・納品書・送り状を1つの台紙に印刷する)があります。

例④ピッキング・梱包が終わったタイミングで発行する
ピッキング商品を箱詰めする作業台に卓上プリンタを設置し、梱包後に指示書バーコードなどをスキャンしてその場で送り状ラベルを発行します。荷揃えの都度送り状を作成するので、宛先カルタ取りの手間やエラーリスクがなくなるのがメリットです。バリエーションとして、卓上プリンタではなく小型のモバイルプリンタを作業者が持ち運ぶこともあります。

送り状はWMSから発行する?

物流倉庫ではピッキング・仕分けを行うため、送り状による配送/センター仕分け指示のほか、ピッキングリスト等による出荷作業指示が必ず発生します(送り状そのものを出荷指示用途で使用したのが上記例①)。なので、出荷作業指示(出荷予定データ取込や在庫引当てなど)と同時に送り状発行まで済ませてしまうパターンが多いのだと思います。

そう考えると、ピッキングリストと送り状を同じシステム(WMSや検品システム)から同時出力するのが一番合理的です。データ連携作業が不要なので帳票が揃うまでにタイムラグがなく、システム構成がシンプル(=コスト最小限)になります。

しかしここで注意が必要なのが、送り状フォーマット。自社配送なら自由に設計できますが、配送業者が別に存在する場合、配送業者が指定するレイアウトやルール(送り状1件に対し複数個口OK/NGなど)に則って送り状を作成しなければなりません。配送業者ごとにフォーマットを準備するのは手間もコストもかかるため、送り状発行システムを配送業者側で準備したうえで配送を請け負うケースも増えています。その場合は、WMS~送り状発行システム間でデータインターフェースを構築します。


≫関連ノート:送り状発行システム導入の注意点①送り状No.
≫関連ノート:送り状発行システム導入の注意点②発着店
≫関連ノート:送り状発行システム導入の注意点③元払・着払
≫関連ノート:送り状発行システム導入の注意点④代引き
≫関連ノート:送り状発行システム導入の注意点⑤プリンタ